生まれ変わりがあるのなら、なぜ前世や過去世の記憶が無いのでしょう?
人は何度も生まれ変わると言われています。
そして生まれかわりについて説明している文章や言説のほとんどが「前世の記憶を削除して生まれてくる」と言っています。
中には前世や過去世の記憶を持って生まれてくる人もいますが、そのほとんどは成長の過程でそのことを忘れてしまいます。
ですから自分が過去に別の人間として生きていた、ということに関して認識できている人はほとんどいないのが現状なんですね。
この事実と相まって、科学的にも生まれ変わりについては存在を証明できないため、なかなか世間一般に広く認められている考えにはなっていません。
とはいうものの前世や過去世の記憶を持った人の話を聞くと、どうやら生まれ変わりは実際にあると考えた方が良さそうだと思えてきます。
さまざまな意見のある生まれ変わりですが、ここでは「ある」ものとして話を進めます。
人は生まれ変わるとき、なぜ前世の記憶を消してしまう必要があるのでしょうか?
これについてはどうにも腑に落ちる説明が難しいのですが、今回はスピリチュアル的に説明を試みたいと思います。
なぜ前世の記憶を消して生まれてくるのか?
新しく生まれてくるときに過去の記憶が全くないならば、生まれ変わったことに気づくことが出来ませんよね?
だって記憶が無いんだから、1回限りの真剣勝負の人生と思えてきます。
このことから、記憶が無いなら生まれ変わりがないのと変わらないのでは?
そう思う人もいるのではないでしょうか。
この点についてはさまざまな意見がありますが、私が理解している内容について説明してみたいと思います。
ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ
某カメラメーカーのCMに「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」というフレーズがありましたが、この言葉は人間という存在を端的に表現していると思います。
つまり、人間は肉体だけではなく、こころ(意識)も含めて人間なんだということです。
ここで勘違いしがちなのが、こころ(以後、意識と言いますね)が肉体の一部であると思ってしまうことです。
意識が肉体の一部とすると、意識の存在は肉体に依存してしまいます。
つまり肉体が生まれたときにそれと一緒に生まれ、肉体の死とともに意識も消失してしまう。
この考えに立脚すると、死後の世界も生まれ変わりも存在しないことになってしまいます。
でも実際には死後の世界はあるし、生まれ変わりもあります。
少なくとも私はそう考えています。
意識は肉体とは独立した存在
人間とは肉体と意識を合わせたものであることは確かですが、意識は肉体の一部ではない。
意識は肉体から独立した存在で、今の自分の肉体が生まれる前から存在し、今の自分の肉体が機能しなくなった(死んだ)後も存在し続けると考えてはじめて、死後の世界も生まれ変わりも説明が出来るんです。
死後の世界も生まれ変わりも、どちらも肉体が体験できるものではなく意識のみが体験できるものです。
人間が死んで、次に生まれ変わるまでの間(中間世といいます)何をしているのかについては別の記事で詳しく説明しますので本記事では割愛しますが、意識は過去世での体験はすべて記憶しているようです。
意識は肉体と違い形を持ちません(非物質)ので、地球上に存在するすべての意識は高い次元で繋がっていると言われています。
すべての意識は地球という特殊な環境においての体験からいろいろなことを学ぼうとしています。
具体的に何を学ぼうとしているのか?
前世を覚えていない本当の理由とは
もちろん、さまざまなことを学ぼうとしているわけですが、中でも「感情」はとても興味深いもののようです。
非物質の世界(肉体のない、意識の世界ですね)では、すべての意識は繋がっているため互いの考えや思いなどは別段多くのやりとりを必要とせずに伝わっています。
ところが物質世界(いわゆる地球上の生物が存在する世界ですね)では、肉体があるが故に生物は個として存在します。もちろん人間も地球上の生物ですから、この点においては同様です。
つまり、私たち人間は生きている間は肉体を持っているが故に、意識が肉体ごとに分離しています(厳密には互いの意識は繋がっているのですが、視覚、聴覚、触覚、嗅覚など肉体からの五感が強すぎてとてもおぼろげな意識同士の繋がりはほとんど感じられない状態になっています)
このため、人間同士が理解し合う過程では、さまざまな感情の交換、衝突が起こります。
相手が何を考えているのか分からないが故、ちょっとした言葉が相手の感情を害したりすることもあります。愛、喜び、悲しみ、怒り、恐怖、不安・・・さまざまな感情が人間同士の交流の中から生まれます。
こうした感情は、非物質世界では体験できないんですね。
だって意識同士が繋がっているんですから。
お互いの考えや思いはこうした感情を通さずに伝わっている状態と言えます。
本来、意識が意識のみでは体験できないもの
肉体を通してのみ体験できるもの
それが「感情」だということです。
実はこの感情を体験するというのが、意識にとってはものすごくエキサイティングで面白いことらしいです。
だから何回も人間として生まれ変わり、その都度、事前に決めておいたテーマに沿って人生を送る。その過程で起きるさまざまな感情から、多くのことを学んでいる。
人間体験はやみつきになる(笑)
このときに、過去の人生での記憶を持って生まれ変わると、過去に経験済みのことについて学び直すことが困難になってしまいます。
ああ、これひとつ前の人生で経験したよ、だからパス!
これではせっかくの貴重な体験の機会が台無しですよね。
同じ出来事からの学びでも、それを体験する人間が違えば学びも違ってくるはずです。
こうした機会損失を避けるためにも、過去の記憶はない方が良い。
もちろん、過去の記憶を持たずに生まれてくる理由はほかにもあるでしょう。
脳の発達の過程で、新たな体験がどんどん追加されていくことで過去世の記憶が多少あったとしても埋もれていってしまい、記憶として認識できなくなってしまうということもあります。
認識できなければ、無いのと変わりませんからね。
まとめ
今回は、生まれ変わりにより過去世の記憶を持たずに生まれてくることについて説明してみました。
今回紹介した説明以外にも、さまざまな説明があると思います。
興味のある方は、ご自身でいろいろと調べてみてはいかがでしょうか。
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