
ヘミシンクを聴き始めた人の多くが、フォーカスレベルに沿ったセッションCDを聴きながらさまざまな体験を試みます。
その際に使用するCDは、自宅での学習を想定して作成されている「ゲートウェイ・エクスペリエンス」を用いるのが一般的です。
ゲートウェイ・エクスペリエンスCDについての詳細は、以下の記事で紹介していますので、併せてお読みください。
▼関連記事▼
ヘミシンクCD|ゲートウェイエクスペリエンスの効果的な聞き方とは
そして、順番に学習していく中で多くの人がつまずくのが「フォーカス21」です。
米国モンロー研究所公認アウトリーチ・トレーナーとして今まで多くの方とお話ししていますが、フォーカス21は「体験しにくい」という方が多いのも事実です。
そこで今回はフォーカス21について、体験のコツも含めてやさしくお伝えしていきます。
ヘミシンクのフォーカスレベルとは?

そもそもフォーカスレベルとは何でしょうか?
この言葉、ヘミシンク以外で耳にすることはほぼありません。ヘミシンク特有の用語です。
まず、フォーカスレベルについて簡単にご説明します。
ロバート・モンローが提唱したフォーカスレベル

ヘミシンクは、ロバート・モンローというアメリカ人実業家が自身の体外離脱体験をきっかけに開発した音響テクノロジーの名称です。
ニューヨークでラジオ番組制作会社を経営していたロバート・モンローは、1958年のある日、自分の肉体から意識が遊離する「体外離脱」を体験します。
そのことがきっかけとなり、彼は自らの体外離脱体験の追求を始めます。特に1958年から1963年にかけての体験をまとめた最初の著書「体外への旅」は、当時まだ体外離脱が広く受け入れられていなかった時代において大変な話題となりました。
モンローは、体外離脱しているときの体験についてとても慎重でした。たとえば、体外離脱体験が過去の概念などに影響されることを極度に嫌い、その結果、あらゆる現象に対してすでに存在する名称を用いることを拒みました。加えて、特定の宗教に偏った思想による誤解を避ける意味からも、宗教的な表現をいっさい排除しました。
このような背景から「フォーカスレベル」という言葉が使われるようになりました。
フォーカスレベルとは意識状態の違い
フォーカスレベルとは、特定の意識状態を示す(フォーカスする)ための用語としてモンローが生み出したものです。意識状態の違いを「数字」で表現し区別しています。
フォーカスレベルの詳細については、以下の記事で詳しく説明していますので合わせてお読みください。
▼関連記事▼
ヘミシンクのフォーカスレベルは最高いくつまであるのか?
おもなフォーカスレベル
フォーカスレベルは意識状態の違いを数字で区分したものですが、具体的にはフォーカス10、フォーカス12、フォーカス15、フォーカス21、フォーカス23、フォーカス24〜26、フォーカス27、フォーカス35、フォーカス42、フォーカス49などがあります。
この数字の並びや飛び飛びになっている点に、特別な理由はありません。
以降の説明の都合上、フォーカス10からフォーカス21までを簡単にご紹介します。
▼関連記事▼
ヘミシンクのフォーカスレベルは最高いくつまであるのか?
フォーカス10
フォーカス10は、意識が肉体から自由になり始める状態です。
ここでは、意識が肉体とは別に「独立した」ものであることを、体感覚を通じて感じることができます。
▼関連記事▼
ヘミシンクのフォーカス10について詳しく知りたい
フォーカス12
フォーカス12では、意識が肉体の束縛からさらに自由になります。肉体は「ここ」に居ながら、意識は肉体とは離れた場所を知覚するなど、肉体と意識が別物であることをさまざまな形で体験できることがあります。
▼関連記事▼
ヘミシンクのフォーカス12はフォーカス10とどう違うのか
フォーカス15
フォーカス15は、別名「無時間の状態」と呼ばれます。
「意識が時間という概念から解放された状態」ということです。時間の束縛がないため、過去を体験するとか未来を垣間見るとか、まるでSFの世界のような体験が起きることがあると言われています。
▼関連記事▼
ヘミシンクのフォーカス15は無時間の状態って、どういうことだろう
フォーカス10で肉体と意識が別物であることを知り、フォーカス12で肉体の束縛から解放され、そしてフォーカス15で時間の束縛からも解放される・・・
さて、いよいよフォーカス21です。
ヘミシンク フォーカス21の特徴

フォーカス21とは、モンロー研究所では「The Bridge State」と呼んでいます。
これは「境界領域」という意味で、何の境界かというと「あの世とこの世」の境界という意味です。
「あの世とこの世の境界?」と不思議に思うかもしれませんね。
でも、意識が肉体とは独立して存在していることを認めれば、これはそれほど不思議なことでもないかもしれません。
肉体は物質ですから有限の存在です。生まれてせいぜい数十年後には死を迎えます。
ところが意識は物質ではなく「非物質」ですから、空間や時間の束縛を受けません。空間や時間の束縛を受けないということは、物質世界につきものの「限界」がないのと同じような状態とも言えます。
つまり、肉体が機能停止しても意識は肉体を離れて生き続ける、という考え方です。
肉体がその機能を停止し、意識が肉体から離れて向かう先が——「あの世」とされているものかもしれません。
フォーカス21は、まさにこの「この世とあの世の境界領域」にあたる意識状態です。
言葉で書くとこのような説明になりますが、私たちは「この世」で生きているわけで、あの世がどのようなところかを体験したことのある人はほとんどいません。
つまり、フォーカス21で体験する「境界領域」は、私たちにとって「馴染みのない」世界なのです。
初めてのフォーカスレベルは「寝てしまう」?
馴染みがないというより、「見たことも聞いたこともない世界」を体験しようとするわけですから、どうしても集中力が保ちにくくなることがあります。
なぜなら、それは人間が物事を認識するプロセスと関係しているからです。
私たちは何かを見たり聞いたり感じたりすると、それがこれまでに見たことのないものだった場合、自分の記憶の中から「それに近い」ものを引っ張り出してきます。
ひとつ例を挙げてみます。
あなたは「アテモヤ」という果物をご存じでしょうか?
私はこの果物を初めて見たとき「なんだかボコボコしたパパイヤみたいだ」と思いました。見たことがなかったため、見たときにそれがどんなものか分かりません。そして自分が過去に見たことのあるものの中から近いものを引っ張り出してきて「ボコボコしたパパイヤみたい」と認識したのです。
これは、多少なりとも比較対象になり得るものが記憶の中にある場合の例です。
過去に似たようなものも含めてまったく見たことも聞いたこともないものの場合、私たちはそれを目にしても認識すらできない、と言われています。
実はこれが、私たちがUFOを見ることができない理由とも言われています。UFOがテレビや映画で出てくるような形をしているとは限りません。まったく違う姿形で現れても、認識できない可能性があるのです。
認識ができない、すなわち「見えない」。
そして人間、見えない(認識できない)と、集中力が低下しやすくなります。結果として、寝てしまうことがあります。
ヘミシンクを始めた多くの方が、なかなか体験できないときに頻繁に「寝落ち」してしまうのには、こうした背景があるのかもしれません。
私自身のフォーカス21体験
フォーカス21のコツをお伝えする前に、私自身の最初の体験を少し話させてください。
初めてフォーカス21のセッションを聴いたとき、眠りはしなかったものの、何やらモヤモヤとした雲の中を飛びながら移動しているような感覚で、お世辞にも明確なビジョンとは言えないものでした。
「これがフォーカス21なのか……何も起きていないのでは」と思いながら聴き続けていると、やがて目の前の雲が少しずつ晴れてきました。
そこには大きな川と、その川に架かる橋が見えてきました。
川はとても大きく、川幅も相当あります。そしてその川に架かる橋は、コンクリートで出来た立派なものとして知覚されました。
その橋をゆっくりと渡っていくと、向こう岸の橋のたもとに白い2階建てのカフェが見えてきました。私は2階のテラスから店内へ入っていったのを覚えています。
大分前のことなので正確かどうかの自信はありませんが、こうした体験でした。
最初は「モヤモヤとして何も分からない」という感覚から始まりました。それがこの記事でこれからお伝えすることと、まさに一致した体験だったことを、後から気づきました。
ヘミシンクのフォーカス21を体験するコツ

見たことのないもの、かつ似通ったものを過去に知らない場合、私たちはそれをうまく認識できない、という話をしてきました。
フォーカス21を初めて聴くとき、まさにこの状態になることがあります。
多くの場合、寝落ちしてしまうか、寝ないまでも「何も体験できない」と言う人がとても多いです。
ヘミシンクのセミナーでフォーカス21を初めて聴いた方、またはまだフォーカス21で体験できていないという方にセッションを聴いていただいた後に感想を伺うと、次のような声をよく耳にします。
・なんだかモヤモヤとしていてよく分からなかった
・雲の中を漂っているような感じで何も起きなかった
・なんとなく灰色の世界が広がっているような感じ
実はこれ、フォーカス21(すなわちあの世とこの世の境界領域)をすでに知覚しているけれど、過去に体験したもので「近い感じ」のものがないために、モヤモヤとした感じとしてしか知覚できていない状態かもしれないのです。
私自身の最初の体験も、まさにこの「モヤモヤとした雲の中」から始まりました。
あの世とこの世を隔てる「なにか」を知覚する
フォーカス21の体験談としてとても多いのが、
川があって、橋が架かっている。
というものです。
あの世とこの世の境界ということで、その「隔たり」を川として知覚する方が多いようです。
日本人は「死ぬと三途の川を渡る」という話を親や祖父母から聞かされてきている方が多いせいか、あの世とこの世の間には川がある、という体験をする方が多いのは自然なことかもしれません。興味深いのは、欧米の方の多くも川を見るという点です。
川ではなく、断崖絶壁を知覚したという体験談を話す方もいます。これも「隔たり」という意味で、ふたつの世界を分ける何かを知覚しているのでしょう。
私自身の体験でも、この川と橋が現れました。「よく語られる体験と同じだ」と気づいたとき、フォーカス21という世界が少し身近になった気がしました。
他の人を探す
フォーカス21は、非物質世界の存在を知覚しやすいとも言われています。
あの世とこの世の境界であることから、先立った家族や友人の意識を知覚できる可能性があると考えられているためです。
「亡くなったおばあさんと会うことができた」「学生時代の友人が立っているのを見かけた」などの体験例をセミナーでも耳にすることがあります。
また、ヘミシンクのセミナーでは複数人数で同時に同じセッションCDを聴くため、参加者同士がフォーカス21で出会う、ということもしばしば起きています。
なぜか多くの人が知覚する「カフェ」
そして、あの世とこの世を隔てる川に架かっている橋のたもとに「カフェ」を知覚する方も、非常に多くいます。
セミナーではこのカフェを「ブリッジカフェ」と呼び、参加者全員でカフェに意識を集合させ、互いに知覚し合うというセッションをやることもあります。
全員が全員、知覚できるわけではありませんが、多くの方が「参加者の一部の姿を見かけた」と話すことから、意識はこの「カフェ」に集まっている可能性があります。
私自身の最初の体験でも、橋を渡った先に白い2階建てのカフェが現れ、2階のテラスから店内へ入っていきました。これがブリッジカフェだったのだと、後から知りました。
まとめ
フォーカス21は、最初はつかみどころなく、モヤモヤとした何も見えない世界として感じられることが多いかもしれません。
でも、そのモヤモヤ自体が、すでにフォーカス21を知覚し始めているサインである可能性があります。私自身の体験もそうでした。
いったん知覚できはじめると、次から次へと興味深い体験が起きてくることがあります。繰り返し聴き続けることが、フォーカス21を体験するための一番のコツかもしれません。
焦らず、「今日もモヤモヤした。でも、それで十分かもしれない」というくらいの気持ちで聴き続けてみてください。
あなたは、フォーカス21でどんな景色に出会うでしょうか?
免責事項
本記事は筆者自身の体験や、一般的に知られている情報・スピリチュアルな視点をもとに構成されています。ヘミシンクに関する内容は、特定の効果や結果を保証するものではなく、すべての人に同じような体験が得られるとは限りません。また、ヘミシンクは医療行為ではなく、診断や治療を目的とするものではありません。
精神的な不調、強い不安感、または身体的な症状がある場合には、自己判断で解決しようとせず、必ず医師・臨床心理士などの専門家にご相談ください。あくまで自己責任のもと、安全かつ穏やかな方法でご活用いただくことを推奨いたします。
筆者プロフィール
Hiro(Hemi-Sync®認定トレーナー)
2008年よりヘミシンクを本格的に探究し、意識の拡張や内的成長をテーマに継続的に実践。ヘミシンク公認トレーナーとして、Aqua-Vision Academy(日本語公式パートナー)を通じて、これまでに延べ1,000名以上の参加者にプログラムを提供・ガイドしてきた実績を持つ。現在は、スピリチュアルや意識の世界を探究するブログを複数運営中。専門知識と体験に基づいた、初心者にもやさしい情報発信をモットーに、誰もが自分の内なる声とつながるきっかけづくりをサポートしている。


