自分の身近な人が亡くなる悲しみは、誰もが味わったことがあるでしょう。
そしてその人の死が突然だと、残された私たちはどうすれば良いのか途方に暮れてしまいますよね。
生きている私たちでさえそうなんですから、突然亡くなった当人にしてみればその戸惑いは想像を絶するものがあることでしょう。
このように、自分の意に反して突然亡くなった人の魂ってどうなるんでしょうか?
今回は死後世界、特に突然亡くなった場合に魂が辿るであろう世界について説明していきますね。
突然死によって引き起こされること
死後世界について書くと、多くの人は眉をしかめて「バカも休み休み言え」と言います。
死は無に帰すことで死後世界なんてあるはずがない。
あると主張するなら、死後世界について納得のいく説明をしてみろ、と。
そういう人の言う「納得のいく説明」が、科学的に確証を示して説明することならば、それは無理なことです。
なぜなら死後世界は物質の存在しない世界すなわち非物質世界ですから、そもそも自然科学の範疇ではありません。
自然科学は物事を定量的に説明していく学問で、定量的ということはそこに必ず「物質」が必要になります。
だってそうでしょう、物質が存在するからそれを観察することも出来るし測定することも出来る・・・定量的ってそういうことですから。
ところが死後世界には物質は存在しません。
そこは魂とか意識といった目にも見えず形もない非物質の世界ですから、そもそも物理法則をはじめとした自然科学とは無縁の世界といえます。
物質が存在するからこそ様々なことが合理的に説明できるわけで、だからこそ自然科学では非物質世界についてなにひとつ説明できません。
自然科学で死後世界のことを説明できない、ということと死後世界が存在しないことは何の関係もありませんのでそこのところは誤解の無いようにしてくださいね。
要は死後世界をはじめとした非物質世界は自然科学の範疇ではないということです。
まあ、もう少しわかりやすい言い方をすれば「自然科学の出る幕はない」と。笑
餅は餅屋って言うでしょう?
形のないものを扱う学問に任せておけば良いんですよ。
それがスピリチュアルです。
スピリチュアルは形のない世界を研究する学問ですから、非物質世界に関してはスピリチュアルに任せておけば良いんです。
ですから科学で説明できないから死後世界なんてないと言い張って聞く耳を持とうとしない人は、本稿をお読みいただいても何一つ得るものはありませんから、今すぐ立ち去りましょう。
少なくとも私は、死後世界があるとかないとかいう議論にこれ以上付き合うつもりはありません。ここから先は死後世界はあるのが当然という前提で説明を続けていきますのでご了承くださいね。
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人が死ぬということの意味
私たちが死と定義しているものは、肉体の機能停止のことです。
いままで機能してきた肉体が何らかの理由により、もはやこれ以上機能することが出来なくなった・・・それを死といいます。
しかし肉体が機能を失っても、意識すなわち魂は残ります。
これが「私たちは肉体以上の存在」と言われる所以ですね。
魂はこれ以上機能しなくなった肉体と一緒にいてもどうしようもありませんから、死と同時に肉体から離れます。
そして魂は本来の場所である「死後世界」へと移っていくわけですね。
一般的には魂は今まで一緒にいた肉体とは別に、これから生まれていこうとする肉体に同化し、新たな人生をスタートします。
これが生まれ変わりというわけです。
機能しなくなった肉体から離れ、次の肉体で生まれ変わるのにどのくらいの期間が必要かについては諸説ありますが、いずれにしても再び別人格として人生をスタートさせます。
この辺の事情については以下の記事に詳しく説明していますので、併せてお読みください。
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魂は死んでから生まれ変わるまでの間、死後世界にいるわけですが、人によってこのプロセスを順調に進めないこともあるようです。
特に突然亡くなってしまったような場合には、なかなか生まれ変わりのプロセスに乗れないケースがあります。
これには主に3つの理由があると考えられています。
自分が死んだことに気付かない
ひとつ目は、死が突然すぎて自分が死んだことに気づいていない場合です。
これは事故死や脳疾患などで突然亡くなった場合によくあるケースですが、一瞬で肉体が機能停止してしまい、すなわち一瞬で魂が肉体から抜け出てしまうため自分が死んだなんて思いもしないんです。
自分が死んだなんて思っていませんから、意識はこの世に向いたままです。
しかし実際はそこは死後世界ですから、物質世界のような時間も空間も存在しません。
自分ではほんの僅かしかそこにいないつもりでも、実際には何十年も何百年も時間が経っている、ということも普通に起きます。
これは物質世界と非物質世界の違いから起きることです。
いずれにしても、自分が死んだことに気づいていないため、いつまで経っても生まれ変わりのプロセスに移ることが出来ません。
自分の死を理解できない
ふたつ目も、ひとつ目とよく似ています。
例えば病気で長患いしずっと寝たきりだったりした場合に、自分が死んでいるにもかかわらず寝たきりの状態が続いていると思い込んでしまうことがあります。
もう肉体は機能していないのに、あたかもまだそこに寝ているかのごとくいつまでもその場に居続けてしまいます。
この場合も時間感覚が物質世界と異なるため、本人はほんの数時間そこにいただけの感覚なのに何十年も経っているなんてことが起きます。
そもそも死後世界(非物質世界)には時間なんて概念はありませんからね。
この場合も自分が死んだことに気づいていないのと同様、いつまでも生まれ変わりのプロセスに移ることが出来ません。
この世に対する未練が大きい
3つめのパターンは、自分が死んだことはちゃんと理解しています。
理解はしていますが、何らかの理由でこの世に強い未練がある場合です。
例えば小さな子供を残してこの世を去らなければならないお母さんとか、いわれのない罪を着せられてにっちもさっちもいかなくなり自死した人とか・・・
この場合には自分が死ぬと言うこと、死んだと言うことはちゃんと理解していますが、それでもこの世に対して強い未練が残っている状態です。
死んでも死にきれない、って状況ですね。
こうした人の魂はあの世ではなくこの世に向いてしまっているんです。
ですから本来の道である生まれ変わりのプロセスに移行することが出来ません。
魂が辿る死後世界
では、こうした「本来の道」を進めない魂はどうなってしまうんでしょうか?
結論から言えば、いずれはちゃんと生まれ変わりのプロセスに移行できるんですが、通常よりも遠回りしてしまうということです。
だって自分の死をしっかりと受け入れて、次に向かうからこそ生まれ変われるわけですから、そうなるまでは死後世界で足止めを食らってしまうと言うことですね。
本来行くべきところ「中継点」
通常、人は肉体の機能が停止し、魂が死後世界に移行することでこの世に対する未練が一気に減少していきます。
そして生まれ変わるための準備を始めます。
準備とは、次の人生ではどんな体験がしたいのか、人生のテーマをどうするか、それを実現するためにいつの時代、どこの国、どの両親の元に生まれるのが良いか、などを決めていきます。
そのために魂が移行するのが「中継点」と呼ばれるところです。
中継点については以下の記事にも説明していますので、併せてお読みくださいね。
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しかしながら、死んだ人のすべてがスムーズに中継点に行けるわけではありません。
それは先ほども説明したとおり、様々な理由で途中で足止めされてしまうからです。
では実際にはどのようなところで足止めをされてしまうんでしょうか。
基本的には2つあり、そのどちらかです。
信念体系領域
ひとつ目は、生きている間の人生経験から得た信念が強いと、その信念に縛られた世界に囚われてしまいます。
さらにそうした信念が多くの人に共通するものの場合、その共通した信念を持つ魂が集団となってひとつの世界を作り上げてしまいます。
たとえば特定の宗教の教えを強く信じてしまうと、その宗教の教える世界が非物質世界に形成されてしまう、ということが起こります。
人は死ねば神の元に召される、と強く信じて疑わない人たちは、神とともに過ごす世界を非物質界に形成しますし、戦国時代に戦い続けた武将たちはこの世の戦国と同様の世界を非物質界に形成します。
こうした世界は、死んだ人の魂が持つ信念が造り上げる世界のため「信念体系領域」と呼ばれています。
共通した信念を持つ多くの人の信念が造り上げる世界のため、非常に強固でリアリティがあり、場合によっては現実世界と見分けが付かないほどリアルな場合もあるようです。
信念体系領域にはまってしまうと、なかなか抜け出すことが出来ません。
囚われの領域
ふたつ目は今回のテーマである「突然亡くなった人の魂」が囚われやすい領域です。
魂が本来行くべき「中継点」に意識が向かず、その場にとどまってしまいます。
自分が死んだことに気づかない、死んだことが理解できない、この世に強い未練があり死んでも死にきれない・・・
いずれにしてもそこに止まってしまい身動きがとれません。
生きている私たちに出来ること
私たちは今の肉体での生で多くの経験をし、そして死んでいきます。
いくら多くの経験をすると言っても、生きていられるのはたかだか数十年。
当然のことながらやり残したこと、手をつけられなかったことが山ほどあります。
それを生まれ変わったときに経験しよう・・・こうして何度も生まれ変わるわけですね。
で、生まれ変わるためには死後世界の「中継点」に行くことが必要です。
しかし何らかの理由で死後世界の、中継点ではないどこかで囚われてしまうと、この中継点に来ることが出来ません。
つまり生まれ変わりのプロセスに移ることが出来ないわけです。
中継点ではないどこかで囚われている場合、それは本人の意思ではないことがほとんどです。
こうした「囚われた魂」をその場から解放し、中継点に導くことが出来れば、その魂も次の生に向けた準備が始められるわけですね。
死後世界にはヘルパーという存在がいて、こうした「囚われ」た魂を救出しようとしていますが、なんせ囚われている魂は意識があの世、すなわち死後世界ではなく「この世」に向いてしまっているため、ヘルパーに気づくことが出来ません。
このため、ヘルパーも囚われている魂をなかなか救出できないんですね。
死後世界のヘルパーだけでは難しくても、この世で生きている私たちがヘルパーと協力することで、囚われている魂を救出することが可能です。
この辺のシステムについては、以下の記事で詳しく説明していますので興味のある方はお読みください。
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突然亡くなった人の多くは、意識があの世に向かずこの世に向いてしまっているため、この世の存在である私たちが関与することで救出することが出来るんですね。
結局のところ
今回は、突然亡くなった人の魂はどうなってしまうのかについて説明してきました。
死後に魂が本来行くべき「中継点」に行けず、途中のどこかで囚われてしまうと、生まれ変わりのプロセスsに進むことが出来ずいつまでも死後世界に居続けることになってしまいます。
突然亡くなった魂のすべてが囚われてしまうわけではありませんが、出来ることならこうした囚われの魂は救出してあげられるならしてあげたいですよね。
ということで今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。